ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ

ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂを読んだ

 

面白れー

無気力感、将来への諦念を抱えている主人公山本の前に、美少女とチェーンソー男が現れる。

平和な日常を壊すチェーンソー男の出現が、山本にとっては待ち望んでいたことで、ダメ人間(と言ってもそれほどダメじゃない、どうしようもない人間)に美少女を守るという、一本の軸が通るっつー話だ。

 

「いますぐ

 オレを——

 オレを殺してくれ——」

ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ滝本竜彦

 

漠然とした〜という枕詞には、大概「将来の不安」が続く。

漠然としない将来など、極論を言えばない。

一つ決まっているとしたら、死ぬということだけだ。

それもいつになるかわかんねーし。ずっと遠いかもしんねーし。

やっぱりそれも漠然としている。

 

命を賭けて取り組む、生活、学歴全てを捨てて、挑戦する。

そんなこと出来ねえよ。

 

作中に登場する山本の友達、能登はフルスピードでカーブに突っ込み、死んだ。

悩んで悩んで苦しんで苦しんで、そして駆け抜けた。らしい。

 

普通はそんなこと出来ねえ

 

だから山本にはちょうど良かった。

死ぬ理由、死に場所が見つかった。

別に死にたいわけじゃない。不安を消し去るような、突っ走るような、確かで、何よりも優先すべきことが欲しかったのだろう。

 

くそ、羨ましいなぁ。

僕はいつまでこの漠然とした——という枕詞を使い続けるのか。

どれだけの青少年少女が、この悩みを抱え、苦しんでいるのだろう

 

何者もなれない〜とか聞く度にうんざりする。

うるせえ! 何かに成るために生きてるんじゃねえ!! と一喝するのものの

その裏でデカくなりたい、このまま大人になりたくない、と思っている

 

僕らは生きるのが下手すぎる。

 

もう既に何かを成し遂げた人間は フルスピードで突っ込め!なんて言うが、まともな人間にはそんなこと出来ねえ。 

だいたい大概において、そんなことを言う奴にも、苦しい時期があったはずだ、どうやって生きてきゃいいのか、どうやったらデカくなれんのか、ずっとずっと悩んでいたはずだ。 それを言えっての

え?悩んでねえ? しばくぞ!!!

その葛藤の中で努力を重ねて来たはずだ。 そうであって欲しい。

 

生きるのが下手すぎる! 苦しい苦しい苦しい 

 

今すぐ

今すぐ僕を

殺してくれ!!!!

 

———時は満ち、ついに俺のところにも怪人チェーンソー男、そして美少女が同時にやってきた!!!

 

任せろ任せろ、助けてやるよ!!!人生を捨てて、命を賭けて助けてやるよ!!!

突っ走って死んでやるよ!!!!!!

 

え?チェーンソー男じゃなくて、チェンソーマン??

逆に危ないところを助けてもらった??

 

あっ、そう、それなら良かった。

 

気を付けて帰りなよ

 

さて、、、家帰ってエロゲでもやっかな〜!